塾長ブログ

2017.09.18

英語のスラッシュリーディング

千葉県公立入試の英語の問題では、「読む」が40点~50点を占める。
四技能の中で「読む」がもっとも出題の割合が高く、上位校に合格するには「読む」での高得点が必須となる。
長文読解、会話文に加えて、短文や表、グラフの読み取りも出題され、スピーディに読む解くことが求められる。
市川高校や昭和秀英といった上位私立になると、英単語や長さの面で読解問題の難易度が増し一層差がつく。

日頃の英語の勉強で、英文を日本文に訳す場面が多いためか、読解を行うときに一文一文を「美しい日本文に訳す」生徒が多い。
実際、テストでも和訳は出題されるので、「美しい日本文に訳す」力はそれはそれで必要である。
ただ、日本語と英語は言葉の並び順が違うので、「美しい日本文」にするには、英文を後ろから前に戻りながら読むことになる。
結果、読解を行うのが遅くなり、時間内に解き終えることができないといった事態になりかねない。

読解を行うときには、何が書いてあるか内容を読み取ることが必要なのであって、ひとつひとつ「美しい日本文に訳す」必要はない。
内容をスピーディに読み取るうえで有効なのが、「スラッシュリーディング」だ。
「スラッシュリーディング」とは、英文を意味のカタマリごとにスラッシュ( / )で区切って読んでいく方法である。

I / went / to the park / in Ichikawa / to play tennis / with my friends / yesterday.

「誰が(主語)」⇒「何をした(動詞)」⇒「どこで?・何のために?・誰と?・いつ?(修飾語)」といった具合に、後続の内容を予想しながら読む。
この方法だと、英文を前から順に読むことができ、後ろから前に戻ることによる時間的なロスが生じない。
また、英文を前から読むことに慣れるので、耳から聞こえた英文を理解するリスニングの力も増す。

Visionでは中3の前期に「スラッシュリーディング」を教えて長文読解に適用していく。
夏頃になると、全員が自然に「スラッシュリーディング」をできるようになる。
「スラッシュリーディング」による読解のスピードアップは著しく、感覚的には2倍くらいか。

「スラッシュリーディング」は高校受験だけでなく、大学受験でも、また社会人なって英語の書籍や新聞を読むときにも役立つ。
中学生のうちに身につけて、活用していこう。

追伸)
英文を日本文へ正確に訳す力が身についていないのに「スラッシュリーディング」を行うと、かえって毒になります。
Vision生は、私がみんなの実力を見ながら導入する時期を図るので、待っていてください。