塾長ブログ

2013.12.05

高校受験を有利に進めるために 〜中学入学までにしておくこと〜

小6生のお子様がいらっしゃる多くのご家庭で、中学生への進級に当たってどのような準備をしておくと良いか考え始める時期になりました。その際、小学校で学んだ内容の中で、理解が十分でない所を復習するといった穴埋め型の発想になることが多いようです。逆に、小学校で習ったことに不安がない場合、特に準備は不要だと思われがちです。果たして、そうなのでしょうか。

平成25年千葉県公立高校入試(前期)の数学は、平均点が46.5点でした。中学校の定期試験の平均点は60点台が多いことから、入試本番の難しさが分かります。更に、入試本番は1年をかけて相当量の受験勉強を経て受けた平均点であることを考え合わせればなおさらです。千葉県の高校入試では、計算が正確にできるだけなく、長い文章問題を多くの段階と過程を経て解き抜くための「考える力」と「考える習慣」が要求されるのです。したがいまして、小学生のうちに、「考える力」と「考える習慣」の土台を作っておいた方が得策です。

では、「考える力」と「考える習慣」を身につけるには、どうすれば良いのでしょうか。ここでは、ハイレベルな問題、結果より過程、一題一題の積み上げという3つのポイントについて書きたいと思います。

■ハイレベルな問題
学校で学ぶ内容だけでなく、応用レベル、受験レベルの問題にも取り組むことをお勧めします。こうした問題には、現在学習している単元だけでなく、過去に学習した単元の知識も組み合わせて解くハイレベルな問題が多く含まれます。ハイレベルな問題に日常的に取り組むことによって、「考える力」が養われていくと同時に、問題は考えなければ解けない物という経験が「考える習慣」にもつながります。

■結果より過程
例えば、数学の図形の問題であれば、同じ正解にたどりつく方法がたいてい複数あります。結果が同じであっても、どのような過程で解いたかが大変重要です。「こっちの方が早くできるね。」、「こっちの方が計算が簡単だね。」と効率的に解く力や、「こうすればこっちの問題も解けるね。」、「この2つの問題、同じ解き方だね。」と展開・活用できる解き方を習得していきましょう。きっと知識や応用の幅が広がっていくことでしょう。

■一題一題の積み上げ
難しい問題がなかなか解けないと、気持ちが負けてしまうこともあるでしょう。そうした時、その日は一問だけで良いのです。その代わり、その一問だけは確実に解けるようにしましょう。慣れてくると、スピードも増し、解ける問題数も増えていきます。そうすれば、成長のスピードも速くなっていきます。決して焦らないこと。しかし、一題一題を確実に解けるようにすること。これが、成功への近道です。

小6生が中学生になるまでに、まだ4か月あります。高校受験を有利に進めるために、この4か月を活かして「考える力」と「考える習慣」の土台を築きましょう。